災害援助資金へ寄付することによって、地震や他の自然災害で被災した家族や地域を支援することができます。

ホーム The Lions Blog ソーシャルメディアに関するヒント:個人の体験を共有することによる意識の向上

ソーシャルメディアに関するヒント:個人の体験を共有することによる意識の向上

Jacqui MacKenzie 2019 年 02 月 05 日

タンザニア・ダルエスサラーム・ライオンズクラブのメンバーは、お互いの個人的な経験を周りの会員と共有する取り組みを始めることを決断しました。タンザニアでは、住民同士が皆顔見知りであるような小さな町でも、糖尿病など、自分の体調に関することを他人に話すのは恥ずかしいという風潮が人々の間に今なお根強く残っています

ライオンであるアタール・カウル・サイニは…糖尿病に対する汚名の返上を目指して、彼女自身の経験をソーシャルメディアに公開しました


しかしダルエスサラームのライオンズは、病気の早い段階で兆候を見逃さず、病院に行く、診断を受けるなどの行動をとれば、その後の健康状態が大きく変わる場合があることを知っています。そこで彼らは、糖尿病への人々の意識の向上とこの病気に対する汚名の返上を目指して、患者であるメンバー自身の体験をソーシャルメディア上で公開することを決めました。

ソーシャルメディアで「今を生きる人の本当の話」を公開

ライオンであるアタール・カウル・サイニは、所属クラブのサイトで展開されている連載コラム「Real People, Real Stories」(今を生きる人の本当の話)の中で、彼女自身の経験を明かしてくれました。出産予定日を2018年12月に控え、アタールの体調は、妊娠28週目までは問題ありませんでした。「ところが次第に、ひどい疲れを感じるようになったのです」と、彼女は意識向上のための投稿の中で振り返っています。「トイレに行く回数が増え、のどが渇き、冷や汗をかくようになりました」アタールは心配になり、この症状について医師に相談しました。そして詳しい検査を行った結果、妊娠性糖尿病にかかっていることが分かりました。

「当然のことですが、その時まず私が思ったのは、赤ちゃんは無事なのだろうかということでした」と、アタールは投稿に記しています。この時彼女の主治医は、次のことを説明しました。この病気は珍しいものではなく、家族に糖尿病患者がいる場合は特に多いこと。また、この状況で妊婦がとるべき行動は確立されていて、それを守れば母体と胎児の健康は維持できることです。こうした体調管理を怠ったままで過ごすと、胎児の健康に影響を及ぼしたり難産につながったりすることがあります。

アタールは日々の食事の内容に細心の注意を払い、血糖値を抑えるのに役立つ薬を飲み始めました。彼女の投稿には「妊婦の皆さんにはこのことをぜひ知っておいてほしいです」という記述もあります。

見え始めた成果

クラブの初代会長でありGSTコーディネーターを兼任しているバヴィカ・サジャンは、ソーシャルメディアを利用して糖尿病を患ったことなどの個人的な体験を拡散することで、彼女が暮らす地域の人々が、糖尿病の初期症状や兆候についての知識を得るだけでなく、医師の診察をもっと積極的に受けるようになることを望んでいます。

「糖尿病を非常に軽視している人はまだまだ多いのが現実です」と彼女は話します。「それでも、コラムへの反響は、既に予想を大きく上回っています。コラムを公開した意義は大いにありました」アタールの投稿には動画も含まれていましたが、その再生回数は1,000回を超えています。 

アタールは2018年11月26日、男児を無事出産しました。

皆さんも一歩を踏み出すために:個人の体験を公開する際の注意点

あなたの所属クラブのFacebookページで個人の体験を公開する際のヒントを以下に挙げます。

  • 一貫性を保つ。連載コラムを始める場合は、ダルエスサラームのライオンズが展開している「Real People, Real Stories」をお手本にするといいでしょう。グローバル重点分野から特定の分野をテーマとして選びましょう。また、ライオンズクラブの会員として活動を続けることが、その人にとってどのような意味があるのかが伝わってくる、筆者の顔写真を投稿に含めましょう。また、毎週同じ曜日に投稿するようにします。
  • 真実に即した内容にする。今やソーシャルメディアは、企業のブランドと各種組織が 少しでも多くのユーザーの注目を集めようと競争を繰り広げる空間となっていますが、それだけにユーザーは、本当に注目する価値のある情報を求める気持ちが強くなっています。個人的な体験を投稿する際は、筆者本人の視点から語る文体にしましょう。引用を含める場合は、投稿者が直接見聞きしたものだけにしましょう。こうすることで、ライオンズのメンバー、つまり投稿を読んで利益が得られる人々も、その人自身の体験をその人なりの表現で語れるようになります。 
  • 視覚に訴える。投稿には、筆者自身の高解像度の写真やビデオを添えましょう。その記事に筆者の名前でタグを付けることもお忘れなく。    
  • 患者本人の意思を尊重する。誰もが皆、自らの体験を他人に話したいと望むわけではありません。自分が利用しているソーシャルメディアに他の人の体験や写真を投稿する場合、事前に必ずその人物の許可を取ってください。子供の体験や写真を投稿する場合は、両親または保護者から事前に、署名入りの承諾書をもらうようにします。 

ソーシャルメディアに関するヒントの詳細は、Facebook上のライオンズSMiLEコミュニティのページをご覧ください。 

ジャクリーン・マッケンジーは、ライオンズクラブ国際協会のソーシャルメディア及びコミュニティ・マネージャーです。