サハラ以南のアフリカでは年間10万人以上の子どもが、がんと診断されています。しかし、貧弱なインフラ、経済的な制約、早期発見・診断が難しいといった事情により、この病気の診断を受けた子どもたちにとって、適切な治療を受けて命をつなぐためには、乗り越えなければならない課題があまりに多いのが現状です。そこで、ウガンダにおける小児がん治療の改善を目的とした革新的な取り組みとして、ウガンダ保健省と、テキサス小児病院のプログラムであるグローバルHOPE(HOPEはHematology-Oncology Pediatric Excellenceの略語、血液腫瘍小児科エクセレンスの意)は、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)と共同で、カンパラにある国立病院の1つ、ムラゴ病院に、最新鋭の設備を整えた薬局を開設しました。

この薬局には、ウガンダ初の化学療法用クリーンルームが設けられました。ここでは空気清浄と室温管理の高度な制御が可能です。この設備により、個々の患者に応じて調製する薬剤の安全と無菌状態が確保できるので、治療効果の向上につながります。さらに、調剤用の安全キャビネットも配置しているので、抗がん剤の品質が保たれるだけではなく、調剤を担当する医療従事者は、有毒物質に曝露するリスクを回避することができます。
治療の提供拡大、医療技術の向上、そしてより多くの医療従事者の育成という共通のビジョンを通じて、私たちは今後も生存率の向上に取り組んでいきます。
「薬局が新設されて、化学療法の準備の手順が抜本的に変わりました。ムラゴ病院の専門的な高度医療サービスの質もさらに高まりまります」と、ムラゴ国立病院のローズマリー・ビャニマ事務局長は語ります。
2025年2月の薬局の開設にあたっては、ウガンダ保健省のダイアナ・アトワイン事務次官、LCIF、411B地区のライオン指導者グループ、ムラゴ病院の幹部、テキサス小児病院のグローバルHOPEが共同で、特別な祝賀式典を開催しました。
パティ・ヒル2024~2025年度LCIF理事長は、こうした連携体制が確立されたことが、助けを必要とする人々には大きな影響を及ぼすとして、感謝の意を表明しています。「テキサス小児病院の友人たちとムラゴ病院の 医療スタッフの皆さんに感謝します。また、当該地域のライオンズにも感謝します。ライオンズは、自分の子ががんだと診断されて、計り知れない困難に直面している家族に、治療に関する適切な情報を提供する手助けをしてくれているからです」と、理事長は説明します。
「誰よりも助けを必要としている、患者となった子どもたちを支えるために、私たちは引き続き協力していきます。治療の受け入れ人数を増やし、医療技術を向上させ、より多くの医療従事者を養成するというビジョンを共有することで、私たちは患者の生存率を少しでも上げるための努力を続けます」と、理事長は付け加えます。

LCIFは2019年以来、テキサス小児病院のグローバルHOPEと連携しています。このパートナーシップを通じて、グローバルHOPEはこれまでに、約2万3,000人の子どもたちの治療を支援し、6,700人以上の医療従事者に研修を実施し、最新鋭の設備を整えた薬局を3か所で開設してきました。この取り組みにより、ボツワナ、ケニア、マラウイ、ルワンダ、タンザニア、ウガンダでがんの治療を終えて健康を取り戻した子どもたちは、合計で数千人にも上ります。こうした国々のライオンズは地域単位で、がん治療中の子どもたちと家族の両方に対する心理面のサポートと、小児がんに関する草の根レベルの啓発活動の2点に重点を置き、支援の取り組みを継続しています。
LCIFとグローバルHOPEとのパートナーシップの詳細については、こちらをご覧ください:www.lionsclubs.org/globalhope
アンドレア・スモールはライオンズクラブ国際財団マーケティング課の上級マーケティングおよびPRスペシャリストです。