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ライオンとしての活動で私は悲劇から救われた

ライオン アレクサンドラ・パルマ 2021 年 04 月 21 日
笑いながらピースサインを見せるライオン アレクサンドラと子どもたち

私はこれまでずっと、善良な人々には悪いことは起こらないと、楽観的に考えるタイプの人間でした。しかしどれほど成功して、どれほど善良であったとしても、突然の悲劇に見舞われる人はいるのだという現実を目の当たりにして、私は考えさせられました。

人助けをすることで私は光を見出し、そこから体調も徐々に回復してきました。

それでも時に悲劇は、それに直面した人が本当の力を発揮する機会にもなります。信仰心が試される、難しい決断を下す踏ん切りがつく、もっと謙虚になろうと反省するきっかけになる、より強い自分になれるなどさまざまな形で現れますが、さらには他人の人生に関わって、人々を力づけたりもします。

2010年12月、私は妊娠6か月でしたが、赤ちゃんを難産で亡くしました。私は緊急手術を受け、一時は危篤状態になり、手術台で蘇生処置が施されました。生まれた子どもは男の子で2日間生きていましたが、心臓発作が4回も起こって、息を引き取りました。私は15日間、集中治療室から出られませんでした。この出来事を境に、私の中でたくさんのことが終わってしまい、私を取り巻く世界はすっかり一変したと感じました。

その後数か月間、私はひどいうつ状態に陥りました。人と話すことがほとんどできなくなりました。誰ともコミュニケーションを取れず、人と関わることができなかったのです。異常と言えるほどの緊張が解けず、誰にも会いたくありませんでした。いずれ運がまた向いてくるという信念は崩れ、生きる喜びも忘れかけていました。

そんなうつ状態にあったある日、私の大好きな父が私の目を覗き込むようにして、こう言いました。「このままではいけないよ。私にはお前が必要なんだ。お前もクラブの一員だからね。お前が助けてくれるとありがたい。クラブの婦人委員会の理事を引き受けてくれないか?  人助けをすれば気分も良くなると思わないか?」と。

「今すぐにでも死にたいと思ってる人間が、どうすれば他人を助けられるのよ?」と私は力なく答えました。

それでも父は頑として譲らず、とうとう私は父の提案を受け入れました。私が所属クラブの会合に顔を出したところ、皆さんが温かく迎えてくださったので、私は、エクアドルのグアヤキル・ペルラ・デル・パシフィコ・ライオンズクラブの婦人委員会の理事となりました。

人助けをすることで私は光を見出し、そこから体調も徐々に回復してきました。やがて「レジリエンス」(回復力)という言葉の意味と、奉仕が人に及ぼす影響力の大きさへの理解が深まったと感じるようになりました。私は奉仕への積極的な参加を続けました。アクティビティや支援活動に参加し、中でもワークショップに参加してより良い奉仕の方法を学ぶことで、知識を蓄積していきました。2015年には、友人で地区ガバナーでもあるジェニー・ガビカと共に、私は地区幹事を務め、複数の地区のニュースレターの編集者としても活動しました。

大勢の子どもたちと一緒に、地域の奉仕事業に笑顔で取り組むライオン アレクサンドラ

2016年4月にエクアドルで地震が発生しましたが、このときライオンズクラブ国際財団(LCIF)がすぐに支援の手を差し伸べてくれたので、私はライオンであることを誇りに思いました。LCIFへの寄付は大事だと実感しました。私たちは震源地でたくさんの人々を救済し、私たちを必要としている人々のところへ足を運びました。ほとんどの被災地を回り、私の心は幸福感で満たされました。

2018年、地区ガバナーのリカルド・アラバ・アンドラーデが私に、G2地区の地区グローバル指導力育成チーム(GLT)コーディネーターになってほしいと依頼してきました。私はかねがね、私がそれほどの役職に就くにはあと何年もかかるだろうと思っていました。私の地区でその役職に就いた先例は、元ガバナーの方たちだけだったからです。また、G2地区のライオンズクラブのリーダーシップの代表者にもなってほしいと言われ、私はますます驚きました。

子どもの傍らでご機嫌でポーズをとるライオン アレクサンドラ

米国ラスベガスで開催されたライオンズクラブ国際大会に出席した際、グドラン・イングバドターさんが協会初の女性国際会長としてこの高い地位に就かれたのを拝見し、私ももっと高い望みを持っていいのだと感じました。彼女が素晴らしい提案やプログラムについて話されるのを聴き、大変好ましく思いました。

2020年2月、パナマで開催された講師育成研究会で私は修了証書を受け、とてもうれしかったです。気分が改まり、将来やりたいことが次々に浮かんできました。学びを継続して、これまでと同じように中南米地域のライオンズクラブとライオンズの力になりたいと思いました。

講師育成研究会の参加者の集合写真

リーダーシップを身につけるまでの道のりは、楽なものではありません。既存の価値観にとらわれず、他人の話に耳を傾け、駆け引きもしながら、対立を避けるよう努めなければなりません。大事なのは、困難も多い中で、素晴らしいことも起こるということです。私は多くのことを学び、尊敬しあこがれる友人が何人もできました。

リーダーとしての経験から私が得た教訓の一部を次のとおり紹介します。

  • 常に笑顔を絶やさず前向きな姿勢を崩さないこと。ライオンであることは、世の中で最高の役割だからです。
  • 「ライオニズムは奉仕のために生まれたもので、これを心がけて実践しなければならない。皆さんの体には真のライオニズムが血となって流れている」、これはかつてライオンズクラブの国際会長を務めた、ある方の言葉です。
  • 愛をもって奉仕に取り組み、奉仕に最善を尽くし、自分の好きなことで奉仕しましょう。遅かれ早かれ、あなたの働きぶりに気付く人が現れ、新たな機会につながるでしょう。表彰されることもあります。
  • 夢にも思わなかったチャンスが訪れることもあります。ライオンズの仲間や本当に親しい友人から学ぶことは多いでしょう。
  • 夢は決してあきらめず、持ち続けてください。ばかげた望みのように思えても、構わずその夢を誰かに話しましょう。あの手この手で会員を勧誘し、ライオンズへの動機付けを行い、クラブを結成し、メッセージの発信や会合の開催を進んで実践しましょう。

ライオンズが行動を起こし奉仕に取り組むよう動機付け、組織の中で誇りをもって行動するよう励ますことに、私は特段の情熱を注いでいます。私が心から愛するライオンズの仲間について、私はまだまだ彼らから学ぶことが多く、同時に彼らに多くを与えなければならないと思っています。私は人を信じます。ライオンズの皆さんを、そしてあなたを信じています。私を信じてくださる皆さん、そして日々成長を続けるこの素晴らしい組織を信じてくださる皆さんに感謝します。

親切心は本当に大事です。

エクアドルで開催された5キロメートルマラソンに参加した選手たちの集合写真

地域のリーダーにふさわしい能力を身につける方法を学びたい方は、指導力育成ウェブページをご覧ください。


ライオン アレクサンドラ・パルマはG2地区(エクアドル)のグアヤキル・ペルラ・デル・パシフィコ・ライオンズクラブの会長です。

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