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COVID-19流行の中で社会性と情動の学習を進める

Ariel Dickson 2020 年 08 月 07 日

世界中いたるところで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(大流行)により日常生活に混乱が広がり、多くの国で、教育システムに対して特に大きな影響がありました。教師は準備期間もほとんどないままに突然、生徒たちの学習をオンラインで進めることを余儀なくされ、生徒は全く予想もしなかった、大きな課題を突き付けられていると感じるようになりました。世界的な健康危機、経済不況、社会的孤立、将来の不確実性によってこうした事態がもたらされたのです。パンデミックの中でのライオンズクエストの影響力と役割を評価するため、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)と国際連合薬物犯罪事務所(UNODC)は、ライオンズクエストの研修を受けてクロアチアで活動している教師たちから、彼らの経験に関するデータを収集しました。

ライオンズクエストは、子どもの健全な成長に有意義です。

その研究で得られた知見は、アメリカ心理学会が2020年5月に発行したジャーナル「Psychological Trauma:Theory, Research, Practice, and Policy(心理的トラウマ:理論、研究、実践、政策)に収録されています。その記事「クロアチアにおいてCOVID-19が原因で発生した課題に直面する中でのライオンズクエストの『思春期への対応』の展開」は、COVID-19の感染拡大を防止するための外出制限(ロックダウン)期間中に、ライオンズクエストを利用したクロアチアの教師たちの確かな経験をまとめたものです。大多数の教師は、隔離を継続する中で社会性と情動の学習(SEL)を教えることの価値を認識し、ライオンズクエストの授業をオンライン学習に適応させた上で実施することができました。

これまでは通常、いわゆる「読み書き計算」の主要科目が優先されることがほとんどでしたが、調査の対象となった教師たちはライオンズクエストを採用しました。ライオンズクエストは、子どもの健全な成長に有意義であることには変わりない上に、新しくて複雑な課題に直面している生徒たちにとっては、恐らく読み書き計算よりも必要性が高いからです。また、この記事では、ライオンズクエスト・オンラインなどのSELを教える、柔軟なアプローチの需要が高まりつつあることを強調しています。

2019年、LCIFとUNODCはパートナーシップの取り組みをクロアチアの中学校に拡大し、全国から92人の教師が集まって、効果の高いSEL戦略の研修を受けました。その際教師たちにはライオンズクエストの教材が提供されましたが、これは若者の精神力の強さを育てて薬物使用の予防を促進するという目的を踏まえてのことです。2年間にわたる試験的事業の一環として、4つの都市から集まった教師たちが、現在プログラムを実施中です。彼らの経験は継続的にモニターされ、クロアチア国内での、ひいては全世界へのこのプログラムの拡大に向けて、情報が提供されています。

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ライオンズは30年余りにわたって、子どもたちが健全に成長するよう支援することを目指してきました。ライオンズクエストは、100を超える国と地域で実施されている、世界的なプログラムです。LCIFはこれまで75万人以上の教育者を対象に、ライオンズクエストを教室や放課後の環境、さらには運動場で実施するための研修を行ってきました。1,900万人以上の若者がこのプログラムの恩恵を受けており、ライフスキル教育と物質使用防止の各分野では、世界で最も広く利用されているプログラムとなっています。詳細は、lions-quest.orgにてご確認ください。


アリエル・ディクソンはLCIFのライオンズクエストプログラム地域スペシャリストで、アフリカ、ヨーロッパ、中東、南アジアを担当しています。