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新型コロナタスクフォースを結成し地域住民の健康を守るライオンズ

ライオン パルマナンド・シャルマ 2021 年 11 月 15 日
オートリキシャ車内にライオンズのロゴ入りのカーテンを設置するライオンズ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック第2波がインド西部全域で猛威を振るった際、3234-D2地区のライオンズはその対策に介入する決断を下しました。この時、致死性のある新型コロナウイルスの被害は深刻で、多くの人々の生活が思いもよらない方向に変わってしまいました。そこで当地のライオンズは、被害を受けた人々の生活を改善しようと固く決意して新型コロナ感染症タスクフォース(LCTF)を結成し、100以上のクラブがこれに参加しました。

この課題に立ち向かい、公立以外の病院では治療費が払えず治療が受けられない患者のために、2021年3月から4月にかけて、ライオンズは新型コロナウイルス感染症治療センターを10カ所設立しました。

私がタスクフォースを発案して設立したところ、当時の地区ガバナー、ライオン アベイ・シャストリが運営を引き受けてくれました。このイニシアチブの下に、同地区は3,000万インドルピー(米ドル換算で約40万2,000ドル)を投じて救援活動を行いました。このタスクフォースに加わった240名のライオンズで7つの特別チームを編成し、3234-D2地区を支援しました。

病院の空き病床の状況や成分献血(血漿)に積極的に応じてくれる人々の情報をリアルタイムで提供するため、ライオンズは「ライオンズ新型コロナタスクフォース」という名前のモバイルアプリを開発し運用しました。40人のライオンズ会員が集まり特別チームを結成して、あちこちの病院を毎日訪問し、酸素投与が可能な病床や人工呼吸器の空き状況に関する情報を収集しました。LCTFのモバイルアプリを活用し、こうした情報を地域の人々に広めました。

「ライオンズ新型コロナタスクフォース」モバイルアプリ

「ライオンズ新型コロナタスクフォース」モバイルアプリ

モバイルアプリの各機能

モバイルアプリの各機能

最前線での防護策
第2波で人々は新たな課題に直面しましたが、中でも最も深刻だったのは、全国民があえいだかのように思えた、危機的な医療用酸素不足でした。この課題に立ち向かい、私立病院では治療費が払えず治療が受けられない患者のために、2021年3月から4月にかけて、ライオンズは新型コロナウイルス感染症治療センターを10カ所設立しました。この治療センターではわずかな料金で治療を受けることができ、無料で治療を受けた患者もいました。

プネーにあるセス・タラチャンド病院は酸素投与が可能な病床を84床備えていますが、この病院はライオン ゴパル・ラティの支援により設立され、開設式典にはプネー市長のムルリダル・マホル氏が臨席しました。

同じくプネーにあるシュリー・マルチスペシャリティ・ボーサリは、開設時、酸素投与が可能な病床を25床設けました。この治療センターの開設式典は、当時の地区ガバナー、ライオン C・A・アベイ・シャストリが執り行いました。共にライオンズクラブ会員であるアスミタ医師とラフル・スラナ医師は、同センターの設立時に重要な役割を果たしました。

アフマドナガルのシュリー・アルジュン・シン・新型コロナウイルス感染症治療センターは、ライオン ハルジート・シン・ワドワの支援を受けて開設しましたが、ここには隔離用の病床300床が設けられました。

3234-D2地区では、32のクラブが協力して200台以上の酸素濃縮装置と100本以上の酸素ボンベを調達し、酸素バンクを開設しました。このイニシアチブによって、酸素濃縮装置や酸素ボンベが必要な人に配布されました。そうした装置の寄贈やLCTFのための資金獲得活動に、多くのクラブが参加しました。プネー・シャタブディ、プーナ・ガネシュキンド、タレガオン、プネー・ボーサリ、プネー・アグラセン、ズンナル・シウネリ、マンマド・シティ、プネー・アクルディ、ナシク・パンチャバティ、アフマドナガル、パタルディ、コトルード、プネー・ロイヤル、プネー・ダウンタウンなどの各ライオンズクラブです。このイニシアチブにより、各クラブに1万インドルピー(米ドル換算で約130ドル)ずつ、酸素濃縮装置購入のための資金が贈られました。

ウイルスの感染拡大防止策として、LCTFは50万枚以上のマスクと20万本の消毒液を各クラブに届け、各クラブはそれを病院や警察署、弱い立場の人々に配布しました。また、一般市民がより安全に移動できるように、LCTFは6,000枚の透明カーテンを用意し、オートリキシャ(タクシーとして使用される三輪自動車)の車内に設置しました。その透明カーテンにはライオンズのロゴが印刷されていたので、ライオンズクラブの影響力に関する一般市民の認知が広がりました。

全血献血および成分献血
新型コロナウイルス感染症の治療法として、医療機関が回復者血漿療法に頼っていた時期に、LCTFは自分たちも協力することにしました。LCTFは約2,000人の新型コロナ感染者に対して、感染の初期段階で血漿輸血を受けられるように支援しました。また啓発キャンプやバーチャルミーティングの中で、地区内での血漿提供を呼びかけました。タレガオンのライオンズクラブはラジオ番組を繰り返し放送し、血漿献血の重要性を広く伝えました。同クラブは献血者に、その気高い行いで同クラブの事業に参加したことへの感謝のしるしに、銀貨を贈り抗体検査も提供しました。

食料支援
またパンデミックの最中に弱い立場の人々の多くが直面した、もう一つの大きな問題は、食べ物が入手しにくくなったことです。ロックダウン(外出制限)が課されて市外への移動が困難になったことで、何千もの家族が食料を求めて奔走する事態となりました。生死に直結するこの脅威を軽減するため、食料支援に特化した組織である「Lions Roti Bank」の主導の下に、LCTFは日雇い労働者や病院の外にたむろしているホームレスなど、地域の貧困層の人々に、調理したばかりの料理や乾物を提供しました。2020年7月から2021年6月までの期間に、非政府組織の「Ghar Ghar Langar」とLions Roti Bankが実施した食料支援アクティビティの一環で食事を提供された受益者数は、90万人を超えました。

地元警察との連携
440人のライオンズとレオが集まり、特別に自警団を結成して、市民に正確な情報を提供するとともに、ロックダウンのガイドラインを市民が確実に遵守するよう、地元警察を支援しました。自警団員は警察とともに毎日8時間、地区内の各地域を隅々までパトロールして、制限事項が守られていることの確認を手伝いました。自警団員の安全と健康を守ることを常に優先し、LCTFは団員に、救急医療キット、Tシャツ、マスク、手の消毒剤、フェイスシールド、食事を提供しました。

ワクチンセンターの開設
プネー市役所(Pune Municipal Corporation)の協力を得て、LCTFは予防接種センターを10カ所に開設し、さらに移動式の接種会場としてバンを調達して、住宅地での予防接種を実施しました。これらのセンターでは無料で予防接種を受けることができるので、約175,000人が予防接種を受けました。

このようにLCTFがさまざまな支援活動を行った結果、3234-D2地区ではパンデミック第2波の拡大を抑えることができました。ライオンズクラブ国際協会、州政府、インド政府、閣僚、各地の市長、大手メディアがLCTFの大規模な取り組みをこぞって評価したことが功を奏して、ライオンズ新型コロナタスクフォースは大きな成功を収めました。

ライオンズクラブは世界中で、地域の人々の生活を日々向上させるよう、努力を続けています。3234-D2地区はサクセスストーリーを報告することで500ドルの補助金を受け取ることができました。グローバル・アクション・チームの地区資金援助プログラムについて詳しくは、地区GAT補助金ウェブページをご覧ください。


ライオン パルマナンド・シャルマは累進メルビン・ジョーンズ・フェローで、ライオンズ新型コロナタスクフォースの2020~2021年度地区コーディネーターを務めています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、世界中の地域にさまざまな影響を与えています。私たちがどこにいても安全に奉仕できるようにするため、ライオンズは疾病管理センター、世界保健機関、または地方自治体のガイドラインに従う必要があります。あなたの地域で安全に奉仕するために役立つ情報ページ安全に奉仕するためにをご覧ください。