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国際会長が実践する「多様性でウィ・サーブ」

Kevin Jeong 2019 年 09 月 09 日

リーダーの在り方は、奉仕のそれと同様に、実にさまざまです。しかし、リーダーシップの理念も数々ある中、「仕える」という言葉はほとんど聞かれません。

私は先日、ジュンヨル・チョイ国際会長にお目にかかり、チョイ国際会長が掲げるリーダーシップの理念、「仕えるリーダーシップについてお話を以下のようにじっくり伺うことができました。そのインタビューの前日に韓国からの長距離フライトで到着されたばかりな上に、当日もその後は別の会議の予定がびっしり詰まっていたにもかかわらず、チョイ国際会長は長年数え切れないほど繰り返してきた次の言葉で、私を歓迎してくださいました。「お手伝いできることがありますか?」と。 


「仕えるリーダーシップ」とは、どういう意味ですか?

仕えるリーダーシップとは、控え目なリーダーシップです。謙虚であることは非常に大事です。 

偉大なリーダーとは、自分の成功が、ひとえにチームの皆からの支えがあったからこそだと認識しているものです。偉大なリーダーは、自分のチームのメンバーの強みをよく承知しています。また同時に、メンバーのニーズも把握しています。だから私は、ライオンズの皆さんにお目にかかるといつも、「私にできることはありますか?」と尋ねるのです。どんな人にも手を差し伸べるための、ちょっとした工夫だと私は思っています。

周りの人から励まされると、一番やる気が出ます。背中をポンと叩くぐらいのことでもいいのです。または二言三言、声を掛けるのもいいでしょう。周りの人から支持されることで、人は力が湧いてくるのです。周りの人が取り組んでいる物事をやり遂げられるように力を貸し、その人が能力を実証できるようにしましょう。


仕えるリーダーシップは、なぜ大切なのですか?

私がライオンになったのは1977年です。そこからもう42年も経ったのですね。指導的役割を引き受ける道のりの中で、またライオンとしての歩みを進める中で、私は常に、仕えるリーダーシップを実践することが目標を達成する早道であると感じてきました。

私が地区ガバナーを務めていた時期には、その地区の会員数もクラブの数も増加していました。また、第95回国際大会は韓国南部のプサン(釜山)で開催されましたが、これは韓国史上最大級の規模の会議でした。

私が関与した活動の中で大きな成功を収めた実績として、こうしたものが挙げられます。成功の要因はただひとつ、仕えるリーダーシップです。ひとえに、チームの皆を助けて励ましたことによるものです。その結果、これほどまでに多くの成功を収めることができました。


「多様性でウィ・サーブ」というテーマを掲げられていますが、これをリーダーシップにどう応用すればいいのでしょうか?

私たちを取り巻く世界は、驚くほどの多様性にあふれています。私たちは皆素晴らしい資質を備えていて、体験、能力、文化においてそれぞれ独自の道を進んでいます。ただし、互いの違いのために相手と連帯できないということは、あってはなりません。 

私が心がけているのは、私の思いを組織の隅々にまで伝えることです。そうやって仕えるリーダーシップを実践しています。

クラブのメンバー全員、地区全体、ライオンズクラブ国際協会全体で一致団結するというのは、たやすいことではありません。それでも本気で地域社会を変えたい、世界を変えたいと望むならば、連帯がどうしても必要です。どうすれば互いの調和が生み出せるかを模索する必要があります。互いに力を合わせなければなりません。私たちは皆、同じ世界に生きているのですから。 

私たちはライオンズとして、同じ使命を共有しています。その使命を果たすには、多様性を受け入れなければなりません。ライオンズとして私たち自身の可能性を開花させるには、多様性を受け入れる必要があります。多様性こそ私たちの最大の強みだと、私は強く信じています。


研修の継続と専門能力の開発は、ライオンズにとってなぜ重要だと思われますか?

私たちライオンズクラブは世界最高のボランティア組織です。それはなぜでしょう。一人ひとりの会員と、その所属クラブが最高だからです。会員を成長させるのは誰でしょう。その会員が所属するクラブの会員たちです。地域社会に奉仕するのは誰でしょう。クラブです。

会員の満足度を高めて、元気なクラブを作るには、どうすればいいでしょう。強力なリーダーシップを発揮することです。

私の経験では、指導力育成の研修を受けた人がリーダーになると、そうではない人に比べて成果に大きな差が出ます。私たちはライオンズの組織内で研修会を開きますが、それは受講者が必要としているツールを探すのを手伝う機会となっています。奉仕のリーダーに求められる独自のスキルを受講者が身に付けるのを支援するのです。研修を行ううちに、特別なことが起こります。

受講者の奉仕精神のレベルが高まります。奉仕事業に対して、より積極的に参加するようになります。各自の所属クラブ、地域社会、所属地区、ひいては全世界のリーダーとなる心構えを整えた、より素晴らしいライオンになります。


仕えるリーダーシップの実践に今すぐ取り掛かるに当たり、何をすればいいのか、具体例をいくつか挙げていただけませんか?

私が心がけているのは、私の思いを組織の隅々にまで伝えることです。そうやって仕えるリーダーシップを実践しています。

つまり私は、私の地区ガバナーを支援するということです。地区ガバナーは、その地区内のクラブ会長を支援するということです。各クラブ会長は、所属クラブの会員を支援するということです。ライオンズの全てのレベルにおいて、これと同じことを実行できれば、一般会員も指導者の役割を務める会員も、素晴らしい成果を収めることができると思います。

また、日常の何気ない行動にも気を配ることが大切です。人と話すときは親身になって語りかけましょう。励ましの言葉は積極的にかけましょう。誰かが何かを成し遂げた時には、それを認めて称えましょう。こうした行為は、誰もが必要としているものです。

ですから国際会長として、私は行く先々で、お会いした皆さんに仕え役立つように心がけています。皆さんが成功するために私がお手伝いできることがあれば、どんなことでもやるつもりです。

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ケビン・チョンは、ライオンズクラブ国際協会の戦略的広報スペシャリストです。