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ライオンズ・キッズサイトUSAが子どもたちの視力を救う

ジェイミー・コーニグスフェルド 2018 年 02 月 15 日
USA

They saved our little girl’s life. Had it not been for the Lions Club, she may not be here today.

「ライオンズクラブ会員の皆さんのおかげで娘の命は救われました。会員の皆さんがいなければ、娘は今日ここになかったでしょう」ライオンズ・キッズサイトUSAが実施する視力検査について、ドリー・レイテンさんはこう言います。ドリーさんが話しているのは、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)の支援を受けてクラブ会員が全国で実施している視力スクリーニングプログラムのことです。このプログラムでは、生後6か月から6歳までの子どもたちに、近視や遠視、弱視などの比較的一般的な目の症状だけでなく、網膜芽細胞腫などときには生命に関わる珍しい病気も検知できる眼科スクリーニング検査を行っています

『JAMA(米国医師会雑誌)眼科学』の2017年6月号で発表された最近の研究結果によると、2015年に何らかの視覚障害をもつアメリカの3歳から5歳までの子どもは174,000人以上にのぼります。

研究によると、ほとんどの子どもは目で見て勉強をした方が効率よく結果を出せる視覚型学習者ですが、多くは、学校での勉強についていけなくなって初めて眼の検査を受けるとのことです。しかし、残念なことに、学校に入学する年齢になってしまうと、視力の問題を回復することができない可能性があります。USAに参加しているクラブ会員は、手遅れになる前に子どもを助けたいと思っています。また、小さな子どもだけでなく、眼鏡が必要になるかもしれない高校生を見つけるために高校を通して生徒に検査を受けるよう促しています。

キッズサイトUSAは、子どもたちの目を組織的にケアする必要性に対処するためにスタートしました。2014年、ライオンズクラブのリーダーたちは、元国際理事のエドワード・コルデス医師に、「ライオンズ会員による視力スクリーニング検査を一体化・拡大し、全国の子どもたちに標準化したケアを提供する組織を率いてくれませんか」と尋ねました。元検眼医で、現在はリタイヤしコーニング・ニューヨーク・ライオンズクラブでボランティア活動をしているコルデス医師は喜んでこの依頼に応じました。そしてまもなく、キッズサイトUSAが設立されたのです。

現在、クラブ会員は、学校やデイケアで無料のキッズサイトUSAスクリーニングを行っています。訓練を受けた会員がハイテクスクリーニング器具を使って視覚障害がないか子どもたちをチェックします。問題があることがわかった子どもは、眼科医を紹介され、さらに詳しい検査を受けます。

2014年、ブリアナは、幼稚園でキッズサイトUSAのスクリーニングを受けました。「何かおかしいとは思ったのですが、データを読み取ることができませんでした」とコルデス医師。結局、ブルームフィールド・ライオンズクラブから紹介してもらった眼科医で詳しい検査を受けた彼女は、網膜芽細胞腫と診断されました。これは眼以外の場所に転移したら生命に関わる可能性もある眼のがんです。幸運なことにがんは転移しておらず、ブリアナは友達と一緒に卒園することができました。ブルームフィールド・ライオンズクラブが費用の一部を負担して作られた義眼を受け取ったブリアナは、喜びのあまり踊り始めました。「ブリアナはとてもハッピーで、私たちもとてもハッピーでした。元の生活に戻ることができました 」とドリーさん。今年ブリアナは、10歳の誕生日を迎えます。

キッズサイトUSAに参加しているライオンズクラブはLCIFから交付金を受け取り、それを必要な視力スクリーニング器具の購入に充てています。これまでに、プラソプティックス社とウェルチ・アリン社(ともに、世界クラスの視力スクリーニング検査器具を製造しているトップ企業)を含め、活動資金の援助としてキッズサイトが受け取った助成金は240万ドルにのぼります。こうした助成金のおかげでクラブ会員は、732台の視力スクリーニング検査器具を購入することができました。また、昨年は、キッズサイトUSAを通して全国で160万人の子どもたちがスクリーニング検査を受けました。その中には、視力だけでなく生命を救われた子どもいたことでしょう。

コルデス医師によると、ライオンズ・キッズサイトUSAはこれからも発展し続け、家族向けのアイケア教育や、全国的なデータベースの作成(このデータベースは重要な情報をもたらしてくれるでしょう)など、新たな活動を展開していくそうです。

「ライオンズ・キッズサイトUSAのこれまでの活動は非常に大きな成功を収めていますが、それは、このプログラムを通したライオンズ会員たちの活動が、それぞれの地域社会の子どもたちの人生にすぐに影響を与えるからです。会員は自分たちの活動のフィードバックを比較的すぐにもらえるのです」とコルデス医師。ライオンズ・キッズサイトUSAを通して、クラブ会員たちは今も、ヘレンケラーに言われた通り「盲人の騎士」として活躍しているのです。

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