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奉仕の基盤

スリナムで病院内のトリアージ拠点の新設を支援したLCIF

Jamie Weber 2020 年 08 月 12 日
竣工した「トリアージ・キャビン」を病院の看護部長に引き渡す式典で、建物正面に集まったライオンズ

感染症のパンデミック(大流行)の最中であっても、ライオンズは奉仕の在り方を模索し、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)はライオンズを支援しています。大まかにまとめると、LCIFはこれまで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの期間中、地域社会を守るために活動するライオンズに対して、333件、総額500万ドル以上の交付金を拠出しました。

南米の国スリナムでライオンズは、LCIFから拠出された10,000ドルの緊急援助交付金を使い、病院の既存の建物内ではなく別棟として、同病院のトリアージ拠点を建設しました。この新しい施設は、患者や病院スタッフの安全を保つ上で重要な役割を果たしています。

COVID-19に感染しているかどうかの検査結果を待つ間、キャビンの快適な環境にとどまることができるので、患者は安心しています。

スリナムの首都パラマリボにあるスランズ(s’Lands)病院は、満床状態でした。そのため同病院のトリアージ(治療前に患者の緊急度を判断して振り分ける)区画にも、患者を収容する場所がなくなってしまいました。同病院では実際に、皮膚科の区画を拡張して、COVID-19患者の病床を確保しようとしていたほどでした。病院のどの出入り口にも看護師と警備員が立ち、来訪者全員の体温を測っていました。この病院には何としても、より広いスペースと、来訪者を効率良くふるい分ける方法が必要でした。そこで同病院は、地域社会の中で奉仕活動のリーダーとしてよく知られた存在であるライオンズに連絡を取りました。60A地区のライオンズは、この難題に取り組む意欲は高かったものの、財政的な支援も必要だと判断し、LCIFに助けを求めました。そしてLCIFは、トリアージのための区画を病院の本館とは別に新設する資金として、10,000ドルをライオンズに提供しました。

Triage cabin

「トリアージ・キャビン」は、COVID-19の症状が出ている患者専用とするよう厳密に管理されているので、病院内で他の患者たちとの接触を制限する上で役立っています。1日当たりの来訪者が1,200人を超えるスランズ病院には、COVID-19に感染した場合にリスクの高い妊婦などを含め、あらゆる傷病を抱えた患者が連日詰めかけます。

このトリアージ・キャビンに、いす、ベッド、消毒用の設備を整え、建物の竣工後すぐに運用を開始しました。患者専用のスペースを新たに設けたことに加えて、トリアージ・キャビンの入り口には放射温度計も置かれています。これを使うと、人間が接触することなく、来訪者の体温を測ることができます。同病院の看護部長であるスージー・ホルバンド氏は、体温計がハンズフリーなのが特にありがたいと話します。これまで検温に割いていた人手を省くことができるし、患者にとっては待ち時間が短くなるからです。ホルバンド氏はまた、COVID-19に感染しているかどうかの検査結果を患者が待つ間に、病院周辺をあちこちうろうろする必要もなくなり、キャビンの快適な環境にとどまることができるので、患者は安心しているとも報告しています。

person test infrared thermometer

COVID-19の流行がいつ終息するかは不透明で、予防のためのワクチンもまだ開発されていない今、このトリアージ・キャビンを常設の施設として開設したのは、非常に効果的な施策です。パンデミックが収まった後も、このトリアージ拠点は、患者のための予備の病室として、感染症に罹患した可能性のある患者とそうでない患者との接触を制限する目的で、運用を継続する予定です。

60A地区のライオンズは、たとえパンデミックの真っただ中であっても「ニーズがあるところに、ライオンズがいる」ことを証明してきました。そしてLCIFも、地域社会に深く根付いて長期にわたり影響を与え続けているライオンズを支援するために、そこにいます。ライオンズの将来の事業を支援したいとお考えの方は、lionsclubs.org/ja/donateで詳細をご確認ください。


ジェイミー・ウェバーはライオンズクラブ国際財団(LCIF)のマーケティングコンテンツスペシャリストです。