| 9月11日のアメリカに対するテロ攻撃に大きなショックを受けたライオンズクラブとLCIFは、犠牲者とその遺族を支援するための資金を集めています。世界中から善意の寄付が寄せられていますが、ほとんどの資金提供者は具体的にだれを助けているかは分かりません。しかしここでは、ライオンズが深い同情をもって手を差し伸べた、ある遺族に関する物語を紹介します。
デニス・スカウソとその妻ジャンリンは13歳のダルシー、12歳のドニー、6歳のガブリエル、4歳のジュリエットの4人の子どもたちを自慢にしている夫婦でした。ニューヨーク市の消防士デニスは、元気いっぱいの熱血漢で、家族と友人たちに愛情を込めて(時にはおどけた調子で)接していました。彼は親としての月並みな雑用を楽しい出来事に変えてしまうのが好きでした。娘のダルシーとその友達がコーラスのコンサートへ行くために彼の車に乗り込むと、彼は「コーラスの会場へ着くまで歌い続けていないと、連れていってあげないよ!」と言ったものです。
デニスの元気いっぱいで寛大な気性は家族や友人たちの間でよく知られていました。彼は4人の子どもを両親のところへ連れていって、両親が孫の来訪を喜ぶ前に4人と雪合戦を始めたり、死にかけていた動物を助けたりしていました。怪我をした小鳥を台所で世話して再び飛べるようにしたことも、12匹のサンショウウオを救うために家の修理を中止したこともありました。
46歳のデニスはいつも優しい心の持ち主でした。まだ若いころ、自動車の整備士だった彼は妹が地域の大学へ通学出来るように、彼女のポンコツ車を1カ月もかけて修理してやりました。少年時代に、彼は友人のおじいさんを元気にさせようと、トランプでわざと負けたりしたこともありました。
世界貿易センターが倒壊したあの9月11日にデニスが死亡した後、ダルシーは宗教の教師が言った言葉に救われたと感じました。「神様は私のパパが完璧で寛大な人だったので傷ついているのを見ていられなかったんです。だから神様はその手でパパを優しく抱きしめて、天国へ連れていってくれたのです」
デニスの遺族は、9.11テロの犠牲者を支援するライオンズクラブの対象者となりました。イタリアの108-LA地区(トスカナ)のライオンズはジャンリン・スカウソの4人の子どもの教育費として1万5,000ドルを寄付しました。
3月には100人のイタリアのライオンズ(うち40人はトスカナから)がニューヨークへやってきました。国連ライオンズ・デーに参加するためと、スカウソ家に寄付金を贈呈するためです。ライオンたちはジャンリンとデニスの両親を含めて、一家を夕食会へ招待しました。スカウソ家が援助の対象に選ばれたのは、108-LA地区のライオンズがニューヨーク消防署へイタリア系移民の遺族がいないか問い合わせたのが発端でした。
世界中のライオンズが9.11テロの被災者の苦境に対しLCIFのアメリカ同時多発テロ被害者救援基金へ寄付を送りました。その総額は270万ドルに達しました。
|